みぞれ小屋@よろづ

徒然に綴ります。主に本と自作品と株について。

映画「スマホを落としただけなのに」鑑賞

先週「リリカルなのはDetonation」を観てきたばかりですが、今週は「スマホを落としただけなのに」を観てきました。

www.sumaho-otoshita.jp

恥ずかしながら、スマホを落としただけなのに(以下、スマホを〜)は、映画館の予告を観るまで全く知りませんでした。

原作は志駕晃さん。

このミステリーがすごい!」大賞の最終候補だったそうで、単行本も出てました。

なんなら漫画も出てます。

なぜ全く認知できなかったのか。

センサーまで衰えてきたのか……(´・ω・`)

 

気を取り直して。

内容はタイトルが物語っています。 

スマホを落としただけ。

それだけでこんなにも人生が狂ってしまう。

現代社会への警鐘のような作品でした。

 

スマホではあらゆることができます。

写真を撮ったり、SNSで遠くの他人と繋がったり、オンラインストアで買い物をしたり。

一台で大抵のことが完結してしまうテクノロジーの結晶ですが、それ故に犯罪に使われるとなると、とても厄介な代物。

劇中で主人公が言っていた台詞がとても象徴的で、

スマホは自分の分身」(意訳

分身。

それも、無抵抗な分身。

だからこそ、本来なら管理を徹底されるべき。

ですが、結構気軽に買えてしまいますし、扱ってしまいます。

そんな杜撰で怠惰な現代人への忠告だと、そう強く思わされる一作でした。

 

途中、主人公たちに「え?」と思うシーンもちょこちょこありましたが、全体としてはとても完成度が高かったように思います。

またこの作品は、スマホを落としたことによりプライバシーが侵害されるというだけでなく、結構簡単に「なりすまし」となれることが描かれており、個人的にはそちらにぞっとしました。

この辺りは、宮部みゆきさんの「火車」に通ずるものがあるなと。

家族と離れ、仕事場でも孤立した独身者であれば、そんなになりすましになるのは難しくない。

人との付き合いが希薄になればなるほど、社会的に透明化する。透明化してしまえば、何をされても気づいてもらえない。

なんと恐ろしいことか。

 

私はSNSもしますし、こうしてブログも書きます。同人活動だってします。

なので透明化よりもプライバシー侵害の側にリスクが高いですが、どちらに転がっても嫌なものです。。。

一応は気をつけているつもりですが、いつでもそうなり得るのだと再度肝に銘じようと思います。

 

最後に。

皆様も、スマホの取り扱いには十分注意して下さい。

スマホを落としただけなのに、ということにならないように……(´・ω・`)