心の師、本多静六博士について
私には「心の師」として、本多静六博士と宮部みゆき先生のお二方がいますが、今回は本多静六博士について振り返りをしつつ語ろうと思います。
本多博士は、日本の「公園の父」と呼ばれている方ですが、私の周りには彼のことを知っている人はあまり――まったくと言ってもいいほど――いません。
比較的裕福な家に生まれついたものの、彼が9歳の頃に父親が他界し、それから多額の借金が降ってきていっぺんに貧乏暮らしとなります。
それでも腐らず勉強に励み(紆余曲折もあり、それらは上記の著書に詳細に記されています)、大学を首席で卒業。林学家として頭角を現していきます。
また勤倹貯蓄に励み、分散投資を行って大変な資産家となるも、退官時にほとんどを寄付してしまったという伝説の持ち主です。
彼の物事に対する真摯さや、勉強への打ち込みようももの凄いなと感じたものですが、私としてはやはり、勤倹貯蓄の実践に薫陶を受けました。
本多博士が行っていた勤倹貯蓄というのはとてもシンプルで、
①毎月の収入から強制的に1/4を貯蓄してしまう。
②ある程度貯蓄が増えたら株等の資産を買う。
③欲しいものは「買ったことに」して、精神的満足だけを得る。
というものです。
特に凄いのが③で、なかなかできないことだと思います。
外食すら「食べたことに」して済ませ、実際はごま塩むすびだけで済ませていたらしいですから、これはもうここの部分を実践できるだけでも一角の人物であると言えるでしょう。(彼だけでなく、彼の奥さんを含めた家族も一緒に実践していたそうです!)
著作の中で、彼は「決心さえつけば誰にでもできる簡単な貯蓄法」と仰っていますが、生半可なことでは無理かと。。。
しかし私自身、特に能力もなければお金もない、風に吹かれればすっ飛ばされてしまうような藁の如き凡夫であり、当時、この考え方には随分と励まされました。
今も事あるごとに思い出し、少しでも博士に近づけるように精進しているところです。勤倹貯蓄と投資も実践継続中です。
よくメンターは大事だと言われますが、心の底からそう思います。
本多博士の存在がなかったら、私はリーマンショックの悲壮をいまだに引きずっていたと思いますし、株式投資なんて絶対にしていなかったでしょうから。
一冊の本、一人の金言。
どちらも、引き続き大事にしていきたいですね。
私も今年で34になります。
遠すぎる本多静六博士の背中を、これからも研鑽しながら追っていきたいと思います。
(もし本多静六博士に興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、是非上記の書籍を読んでみて下さい。下手な自己啓発本よりよっぽど為になるかと)
以上、振り返りでした。
しーゆー